将来のこどもの教育費、どのように確保すべきか悩むことは多々あります。私は我が子が誕生した際に学資保険に加入しましたが、果たして学資保険に加入して正解だったのか?と自問自答することがあります。
そこで今回は実際にこどもが誕生した時に学資保険に加入した著者が、加入から10年近く経過した結果を振り返りました。結論から言うと、教育費を確保する手段として最適解だったのは学資保険ではなくインデックス積立投資でした。
それでは、なぜ学資保険ではなくインデックス積立投資が最適解だったのかを解説していきますので参考にしてください。

学資保険は不要?
私は長女が誕生してまもなく、学資保険を2つ契約しました。全期前納の商品と積立払いの商品の計2つ。どちらも元金保証の商品で満期を迎えると13%近く増える商品です。
当時の私の考えでは学資保険はリスクもほぼなく確実にプラスになる商品だと納得していました。
しかし、それから10年近く資産運用を勉強・経験し、実際に投資経験を積んでいくことでさまざまな知識が増え、より幅広い選択肢を得ました。
結論から言うと、今当時に戻れるのであれば学資保険は絶対に選びません。確実に自分で投資運用する道を選びます。
教育費確保はインデックス積立がおすすめ
では、自分で投資運用すると言っても何に投資をするかが問題です。投資である限りリスクは付きもので大切な教育費(資産)を減らしてしまう恐れもあります。
そこで多くの人が再現性のある資産運用方法であるインデックス積立を紹介していきます。インデックス積立は運用効率が学資保険を圧倒する投資手段です。
ここでは米国を代表する株式指数であるSP500指数をもとに考えてくので参考にしてください。
簡単ではありますが、私がエクセルで試算したデータを貼り付けます。

この表は子供が生まれてから毎月1万円ずつインデックス投資積立をした場合のシミュレーション表です。
運用率は年利3%、5%、7%で試算してみました。
S&P500指数の過去30年の運用利回りが6-7%であることから、それより悪い5%で見積もりをしても450万円のリターンが期待できます。
この内容を見て、既に払い込んでいる学資保険と比較してみると次のような結果が!
- 学資保険 ; 約270万円
- インデックス投資積立 3% ; 約350万円
- インデックス投資積立 5% ; 約450万円
- インデックス投資積立 7% ; 約575万円
学資保険は元本保証(死亡リスク、解約リスクを除く)がありますが、インデックス積立と比較するとトータルリターンでは数百万円規模という圧倒的な差になってしまいます。
私は既に学資保険を開始して10年経過しており後悔しても仕方がなく、別口座で新たに積立投資を開始しました。積立投資は早く始めれば始めるほどその効果は大きくなります。
学資保険はある一定時期より解約払戻金が支払額を上回る時期がきます(全期前納の場合)。その場合はすぐさま解約して積立投資へ切り替えるのも有効な手法です。
実際に何に投資すればいいの?
これまでインデックス積立をすれば問題ないと言うことが分かりましたが、では実際に何に投資積立をすればいいのか?というのが次のポイントです。
これまで説明してきたのは米国を代表する株式指数である【S&P500指数】です。
このS&P500指数というのは、日経平均株価のようなもので、米国を代表する500の超優良企業をまとめた指数です。
この500社は毎年審査があり、経営状況の悪い企業は500社から漏れ、勢いのある企業が500社の中に新たに加わる仕組みです。なのでこの500社は常に業績の良い超優良企業の集まりということになります。
みなさんがよく知っているアップルやグーグル、アマゾン、テスラなどの大企業はこのS&P500に含まれています。
どうやって購入するの?
このS&P500指数は誰でも簡単に購入することが可能です。インターネットで証券口座を開設し投資信託でS&P500のファンドを購入すれば後は定期的に買い続けるだけです。
証券口座はネット大手の”SBI証券”か”楽天証券”がおすすめです。この2社であればS&P500のファンドは必ず購入することが可能で手数料も0.1%程と業界最安値基準で購入することが可能です。
購入する際には毎月○日に○円購入するという積立設定も可能で、積立NISAなどの税制優遇措置もその場で受けることが可能になります。
ついでに老後2000万円問題も解決!?
今回のテーマは【学資保険】というこどもの教育費についてでしたが、先ほどのシミュレーション表では20歳までではなく、ついでに65歳まで投資を続けた場合の総計も表しています。
我が家では幼少期にしっかりと子供へお金の勉強を行い、20歳または大学を卒業して新卒になる22歳からは子供たち自身で継続して積立をしてもらう予定です。
その後、彼女たちが積み立てを個々で継続した場合、35歳、40歳、50歳、60歳・・・と先程の表の通りとなります。
この積立投資を続けてさえいれば、老後2000万円問題なんて気にする必要はなく、リスクをとって個別銘柄で運用する必要もありません。この結果は明らかで下記のグラフの通りとなります。

赤線が単に毎月1万円を積立貯金したもので、青線が毎月1万円インデックス投資積立を年利5%で運用したものです。
毎月1万円積立貯金した際との差は歴然です。
小さい時からコツコツと積立運用をする大切さは言うまでもありません。そして早ければ早いほど有利となります。
私は子供が産まれた際にはこの知識がなく学資保険を選んでしまいましたが、小学生進学時に積立投資を開始したと想定した表は下記の通りになります。

月たった1万円を年率3%で運用したとしても老後資金2000万円もほぼ解決です。
参考までに金融庁のホームページで公開されている資産運用シミュレーションサイトを紹介します。積立金額、想定利回り、運用期間を入力すれば最終積立金額が出てきます。
ただ、ここで気をつけなければならないのは、ただ単に積立てていればこの表になるわけではないということです。
10年に1度、リーマンショック、チャイナショック、コロナショックなどの大暴落が起こります。問題はここでどう対応するかです。
ここで一番やってはいけないのが、慌ててパニックになり売ってしまうことです。
忘れてはいけないのが、どのショックも暴落率は半端ありませんが、確実に値は戻し、その後最高値を更新していることにあります。
経済は日々進歩していることを忘れず、どんな時も前向きに機械のように淡々と積み重ねることが何よりも大事です。
私は暴落時や下落時はチャンスと捉え、普段より多めに資金投入することにしています。
まとめ 学資保険<インデックス積立
学資保険は保険会社が運用してくれて、満期を迎えると元本補償があるのがメリットです。
ただ単に貯金をするよりもマシですが、積立投資と比較すると割に合わないことは明らかです。最近ではインフレリスクもありますからね。
自分でしっかり投資先を選び運用すれば確実に資産は増え、将来の老後資金でさえ心配する必要はないほどです。
それができている人は資産面において心配するどころかゆとりある楽しい老後生活を送ることはほぼ確実でしょう。
早く始めるに越したことはないが、遅くてもそれに気付き、向き合い、最初の一歩を踏むことが何より大事です。
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