義務教育で始まった金融教育。ここでは小・中学生向けにお金とは?からお金についての基礎を勉強しました。
次のステップ(高校生向けの金融教育)としてお金を得る方法やお金を運用する大切さとリスク、お金との向き合い方を解説していきます。
前回のテーマではお金を得る3つの方法を説明しました。そして第3項目目では資産を運用することで配当金などを得ることができることを勉強しました。
それでは資産運用とは何かから順番に説明していきます。
貯金と投資の違い
今使わないお金があればみなさんはそのお金をどうしますか?
ほとんどの人は貯金をする。という回答になるかと思います。
しかし日本の銀行の利息は超低金利で、日本の3大メガバンクの普通預金金利は0.001%となっています。
例え100万円を1年間預けていても10円(10円にも税金がかかり受け取りは10円以下)にしかなりません。
余談ですが、ネット銀行ではメガバンクの10倍から200倍の利息を受け取ることが可能な銀行もあります。(参考記事;どこがお得?ネット銀行 金利ランキング)
結論から言うと、銀行にお金を預けていてもお金は増えません。ただ安全に保管をお願いしているようなものです。

小学生向けのお金の勉強でも学んだ通り、インフレが起きてしまえば貯金しているお金の価値は実質下がってしまいます。
ではどうしたら良いのでしょうか?
ここで資産運用・投資という話になってきます。
投資はお金にも働いてもらおうという考えで、お金がお金を呼んでくるイメージです。自分が一生懸命働いている時はもちろん、休んでいる時もお金に働いてもらうのです。
そうすることで貯金よりもはるかに大きなリターン(お金)を得ることができるのです。
ただし投資には資産を減らしてしまうリスク(危険)も同時にあり、適度なリスクを学んでいく必要があります。
貯金の重要性
いざお金が必要となった時、解決してくれるのは貯金です。
貯金をすることはとても大切であることには間違いありません。
将来に向けて何歳のころにいくらくらいお金がかかるか考えたことはありますか?
これは人生設計(ライフプラン)といい、自分の将来を想像・計画しそれに沿ってお金を貯めていく必要があります。

この図の通り、結婚や出産・子育てにはまとまったお金がかかります。住宅の購入は人生最大の買い物と呼ばれるほど高額な出費となります。
これらのお金は急にどこかから湧いてくることはありません。計画的にコツコツと貯金していくしかないのです。
老後にはある程度の貯金がないと満足に生活していくことも困難になるかもしれません。国から年金が出るといっても保証されているわけでもありません。
それなりの暮らしをし、老後を楽しむためにもやはり貯金は必要です。
そこで貯金と投資のバランスを計画的にしっかり考えることが重要になってきます。
資産の運用、投資とは
以前、投資はお金にも働いてもらい、お金がお金を呼んでくるイメージだと説明しました。
ここで基本原則を言いますと、投資は余剰資金で行う。といのが鉄則です。
十分に貯金があり、余裕のできたお金で投資をしていきます。前にも言いましたが、投資には資産を減らしてしまうリスクがあります。生活費を投資にまわし、何かあったのでは意味がありません。
しかし、リスクを知り、適切なリスクをとることで投資は強大なパワーを与えてくれます。
すぐに使わないお金(老後資金など)を投資として運用し、長い年月をかけることでゆっくりと資産は増えていきます。
投資とは主に株式や投資信託、債権、不動産などを購入し運用することで定期的に配当金(利息)や家賃収入を受け取ることができます。これがインカムゲインです。
投資にはインカムゲインともう1つキャピタルゲインがあります。これは値上がり益を意味します。
例えば1000円でかった株券の価値が3か月後に1200円になっていたとします。この時点で株式を売却すれば1200-1000=200円儲けることができます。
どうしてこのように株券の値段があがるのかは後日改めて株式編で説明することにします。
また、投資を長い期間続けていくことで“複利の力”を味方につけることができます。
複利とは、利子にもまた利子がつくことを言います。

複利は投資の期間が長くなればなるほど力を発揮します。
複利の力を利用し、長期間投資を続ければリスクもほぼ無くなるという研究結果も出ています。
リスクは避けるものではなく、適切なリスクを取ることが重要です。
これは投資の世界だけではありません。これから大人になるにつれていろいろな選択をしていかなければなりません。
高すぎるリスクは避け、何とかなる範囲でリスクを取ることで大きな成果となることでしょう。何事もチャレンジしていってください。
人間は失敗により学び成長する生き物です。
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