株式トレードにおいて重要なテクニカル分析。いわゆるチャート。
今回はテクニカル分析の中でも頻繁に活用し、信頼できる指標であるMACDとRSIについて特徴・使い方を解説していきます。

MACDとは、特徴と使い方
MACDとは移動平均線を発展させた分析ツール。
直近の価格を重視している分、値動きへの反応が素早いです。Move Add Change/Delete(移動平均収束・発散)の頭文字をとったものです。
- MACD = 短期(x日)の指数移動平均 – 長期(y日)の指数移動平均
- MACDシグナル = MACDのz日の指数移動平均
x, y, z の組み合わせとしては、12, 26, 9 が使われることが多いです。難しいことはさておき、例としてTOPIX の最近のチャートを見てみましょう。

MACDも移動平均線と同様に短期と中期の移動線を描きながら推移します。MACDの黄色○が転換期となります。
MACDにもゴールデンクロスやデットクロスが生じ、上昇トレンド、下降トレンドが続きます。
個人的には移動平均線でのゴールデンクロスなどのクロスはあまり気にしませんが、MACDでのクロスは重要視しています。指数がプラスやマイナス圏の高水準値ではそれなりの振れ幅があり、長期的な上昇・下降が生じやすいのが特徴です。
MACDの使い方は日足だけでなく、週足など短期的要素と中期的な要素を組み合わせて判断してきます。
いくらファンダメンタルズ(企業業績)的に良くても、チャートの流れには逆らえないことが多々あります。
買いのタイミングが悪ければ元も子もありません。どんなに企業業績が良くてもMACDが完全に下降トレンド真っ只中で株価も下降曲線であればどうしようもありません。これは需要と供給の問題なので時間の経過を待つしかありません。

例として、SPDR(1326・金ETF)の株価推移を見てみます。
- MACDの短期・中期が上向きにゴールデンクロスした最初の○から上昇が始まります。
- 道中小刻みなゴールデンクロスとデッドクロスを繰り返していますが、短期・中期のともに転じる決定的な動きはありません。19年10月頃が一瞬下げトレンドに入っていると言ってもいいかもしれません。
- 20年9月頃には短期・中期ともに角度をつけてネガティブにクロスしているのがわかります。こうなると下落トレンドが一気に加速します。
- 21年3月頃に再び上昇に転じております。
- 21年6-7月にかけて再びデットクロスになる気配はありますが、まだ確定ではありません。
個人的にはMACDの数値が0から大きく乖離したポジションでクロスをしたところを注目しており、買いであればマイナス値でのゴールデンクロスしたタイミングで購入するのが勝ちパターンとなっています。
もちろん、日足・週足などの指標が一致したタイミングがベストです。
RSIとは、特徴と使い方
テクニカル分析においてMACDと並ぶ重要な指標としてRSIがあります。
RSIとは「Relative Strength Index」の頭文字をとった略語です。日本語では「相対力指数」と言います。
現在の株価が買われすぎか、売られすぎかを判断するための指標となります。
RSIにはWilderのRSIとCutlerのRSIの2種類があるが、単にRSIといった場合、CutlerのRSIを指すことが多いです。
RSI = n日間の値上がり幅合計 ÷ (n日間の値上がり幅合計 + n日間の値下がり幅合計) × 100
数値は0~100で表され、70~80%以上で買われすぎ、20~30%以下で売られすぎと判断されます。
RSIは1本のラインで表される為、非常にわかりやすいテクニカルチャートが特徴です。しかし、RSIは単独で使うのではなくMACDや他の指標と組み合わして利用しないと上手く活用できないこともあります。

TOPIX週足のチャートを見てみると、下値;20、上値80でラインを引いてみたが、ことごとく20、80のラインで反発していることが分かります。20、80のラインを長期で越え続けることはあり得ないことも分かります。
まとめ ファンダメンタル(企業業績)と組み合わせた投資戦術
このようにMACDやRSIだけで判断してもある程度チャートの方向性はわかります。
MACDやRSIの特徴を理解しその他の指標と組み合わせて使用することで更に色々なものが見えて来るかもしれません。
過去の動きで学べることはたくさんあり、今後に活かせることができるはずです。
そして、ファンダメンタルと組み合わせることで利益を獲得する可能性はぐんと上がることでしょう。
参考までにおすすめのチャートアプリを紹介しておきます。
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